初めてのおでかけ3

話題のランチを食べ、景色の良いカフェに行き、観光客で賑わう場所、地元で有名なおしゃれスポットを案内してもらい、いつの間にか待ち合わせ時間から6時間ほど経過していた。

初デートは物足りない位が良いと聞いたことがあるが、ついついいつでも来られるわけではない、という思いから長居してしまった。

待ち合わせた商業施設でなく、私が車を停めているパーキングまで送ってくれたのだが、その間に次回会える日を提案した。彼は「多分大丈夫です」と答え、次はどこで遊ぶか聞いてくれた。私は自分がまた来ると答え、車を降り、家に帰る彼を見送った。車が通りの向こうに見えなくなるまで手を振っていたが、彼は気づいているのかいないのか、そのまま去って行った。

私は手を振りながら「そういえばいつも見送られて車に乗ってたな」と過去の婚活デートを思い出していた。

そこからまた車で3時間かけて帰宅すると、彼からラインが届いており、本日のお礼、無事帰宅したかの確認が記載されていた。
私もお礼と楽しかったこと、次回も楽しみであることを伝えた。

そう、楽しかったのだ。
話が面白くて絶えず笑いがある、とかではない。ちょっと独特な観点で世間の話題を話すところや、私の話をきちんと聞いてくれるところが。

初めてのおでかけ2

デート当日、パーキングに車を入れ、近くの商業施設まで迎えにきてもらった。

久しぶりに会う彼の顔は少し緊張しているようだった。
車に乗り込み、前日に決めた話題の店に向かった。「今日は遠いところきてくれたから。ごちそうしますよ」そう言ってくれて、私は遠慮なく、そのお店で一番のオススメをオーダーした。

料理を待っている間、彼がスマホの地図アプリを開き「家、どのあたり？」と聞いてきた。
私は私の家のすぐ近くにある店を出して「ここのすぐ近くなんです」と答えた。「ここかー、遠いね。」と言っていたが、その言い方には本当に何となく「遠くからお疲れ様」の気持ちが入っているように感じた。気のせいかもしれないが。

そして、以前の「明らかな圏外」の彼にも同じように聞かれて「遠いな、僕なら無理だな」と言われていた。その時とは違うと感じた。

初のおでかけ

さて、先日連絡先を無事交換した我々。
そこから数週間後、初めて二人で会った。
もともと居住地が車で3時間かかるところ。
飛行機などでの移動でないだけましだが、出かけていくには気合いが必要である。

私は車の運転が苦ではなく、彼が住んでいる地域には友人が住んでおり、何度も訪れており、土地勘が若干だがある。

そのため、私は彼の元に出向くことにした。

進まない

友人の紹介で知り合った人。住んでいる都道府県が違う人だった。

友人何組かが、さりげなく私と会わせようと計画してくれた集まりで、第一印象は悪くなかった。
体型は好みでなかったが、目の色が印象に残り、体型はそんなに気にならなくなった。

何度か同じメンバーで集まり、連絡先交換にこぎつけた。
連絡先を交換する前3時間。総勢10人以上で食事を共にし、イベントに参加した。二人で話す時間も周りの協力で持てたが、笑顔もなく、こちらの質問でしか話が続かない。
果たして私に興味があるのか否か。

友人にとりあえず連絡先だけ聞いてみるよう勧められ、帰り際に声をかけた。

「あ、はい」ととても明るく良い感じの返事が返ってきたのでびっくりした。
いやいやの返事が来ると思っていたから。

その後彼とは何度も会うことになるが、この調子でいまいち距離感と気持ちがつかめないのであった。

大切にしていること

現在大切にしている考えは、前に記載した3人との関係に於いてたどり着いたものだ。

自分の感情に素直になる
相手との関係で無理はしない
伝えたいことは伝える
相手の顔色は伺わない
自分を大事にしてくれない人に執着しない
相手の思いは言葉でなく、態度で理解する

きっと女性の大多数は20代までに自分なりの方法を学んで実施できていたんだと思う。

しかし、色々出遅れた私は30代後半でやっと相手との関係を築く方法を学んだ。

愛がない4

連絡がとれなくなった、といっても、ラインで、既読はついている。

この状況で既読スルーとは、私の意に添えないということだな、とすぐにわかった。

私はそれから3ヶ月以上、なんなら他の婚活をしながらも、半年以上彼への思いを引きずることとなる。
もちろん、こんな疲れる関係は継続しても明らかに楽しくはなく、付き合えもせず、結婚もできない。

彼の軽い束縛や、私に対する愛のない態度。それなのに他の人を探す勇気がなかった。
愛のない人と一緒にいても傷つくだけ、自分には望んだ未来はやってこない。

勇気も元気も出ない中、マッチングアプリや、婚活アプリに登録して活動した。
その中で、どのアプリでも彼を発見した。

ちなみにアプリに載せている写真がとっても写りが悪く、私はうっかり「写真撮ってさしあげましょうか」とラインを送りそうになった。(送らなかったが)

愛がない3

そのうち、私は自分が好かれているのか心配になり始めた。
会話もなんとなく噛み合わない。なぜだろうと思ったら、私が彼に興味をもち、色々質問をする中で、私自身の情報を入れ込んでみても、彼がそこまで興味を持たないからだ。

また、彼がするように日常生活の連絡を入れてみるが、ノリが悪い。そのうち、私も彼におもねるような連絡をするようになる。
全く面白くない。心から思って書く文章なら良いが、相手の機嫌とりをするような文章、面白くないにきまっている。機嫌をとってももちろんこちらが期待する返事は返ってこない。

これはもうだめだ。

私は腹を括り、今までの関係からステップアップしたいということを伝えた。

彼は私にそういう言葉を言わせたことに対して謝罪の言葉を述べた。
その日はそのまま解散し、翌日も連絡をとり続けていたが、解散から翌々日、連絡がとれなくなった。